山々が色づき始める10月上旬、奥日光・湯西川を目指して出発します
2007年10月開催
気持ちのよい秋晴れに恵まれた10月6~7日の二日間、元GPライダー平忠彦さんに率いられた5名のリターンライダーが、奥日光・湯西川温泉までのツーリングを楽しみました。
吉田良重さんのご主人である吉田博さんも、スケジュールが合うということで、本ツーリングに急遽参加していただきました!
もちろんご主人もれっきとしたリターンライダーです。
年齢 : 38歳
所有バイク : ホンダ VFR800
吉田家の大黒柱として仕事に精を出す一方で、家族同様にバイクも愛する吉田良重さんのご主人。ツーリング中でも奥様とインカムで会話するなど、ご夫婦ならではのバイクライフに注目です。
※2007年10月現在のプロフィールです
東北自動車道羽生PAに5名のリターンライダーが集合しました。まずは今回のツーリングの指南役を務める平忠彦さんのご紹介。続いて本日のスケジュールの確認、走行時の諸注意を受け、いざ日光を目指して出発です!
リターンライダーツーリング参加者(敬称略) | |
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ツーリングアドバイザー | 平忠彦 |
リターンライダー | 奥田輝雄、中井武夫、山下治、吉田良重、吉田博 |
NMCA日本二輪車協会 | 坂上勇一、沖野仁志 |
スケジュール |
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東北自動車道羽生PA→大谷PA→宇都宮IC→日光宇都宮道路→日光IC下車→【昼食】やまがたや→霧降高原道路 →R169→R23→R121→R249→道の駅・湯西川→【宿泊先】湯西川温泉『彩り湯かしき 花と華』 |
やまがたや
霧降高原道路の手前にある、手打ちそばのお店。天ぷらそば、ゆばそば、力もちなどがおすすめメニュー。リターンライダー一行は、おいしい天ぷらそばをいただきました。
http://www.e-nikko.org/
shop_detail843.shtml
時間が早いためか、三連休初日ながら混雑の少ない東北自動車道を北上するリターンライダー一行。途中の大谷PAで短い休憩を取ったあとは、宇都宮ICで日光宇都宮道路へと乗り換えました。周囲の景色の緑がどんどんと濃くなる日光宇都宮道路を西へと進み、日光ICで下車。日光市外を抜けて、昼食場所「やまがたや」へ到着しました。高速道路を抜けて緊張もほぐれた一行は、蕎麦屋の座敷に上がると早速平さんを質問攻めに。おいしいお蕎麦をいただきながらもバイク談義、レース談義に華を咲かせていました。食後の休憩を終えたあと、一行は本日のルートのなかでも最もワインディングロードが楽しめる霧降高原道路へ向かいました。
日光に向かって高速道路を走っているときのことです。私は車線変更をするとき後方を振り返って安全の確認をしていたのですが、次のPAで休憩をしたとき、平さんに『振り返っての後方確認は危ないので、車線変更のときの後方確認はできるだけミラーでしたほうがいいですよ』、と指摘されました。何が危ないかというと、走行時の風圧で振り返ったあと正面を向くのが遅れたり、風圧で首を痛めたり、またそのせいでバイクの挙動も不安定になる可能性がある、と言うことでした。
平さんからのアドバイスを受け、実際に車線を変更するときに実践してみて、ミラーで確認を行う方がバイクの挙動が安定することを実感できました。高速で走行しているときは、確認できる範囲であればミラーで済ませる、ということは重要だと思いました。
清々しい青空が高原の緑と美しいコントラストを織り成す霧降高原道路。平さんを筆頭に一行は峠の中腹にある駐車場へ到着しました。
ここで本日のスペシャルメニューとして、平さんの運転するバイクにタンデムし「世界の走り」をリターンライダーのみなさんに体験していただきました。
GPライダーはどうやって峠道を走るのか? 興味津々で平さんのバイクに乗ったリターンライダーの面々は、駐車場に戻ってくるなり少年(少女)のような輝く笑顔で、平さんの走りを語ってくれました。
まず第一にニーグリップが重要です。下半身でバイクをしっかりと挟み込むことで上半身から余計な力が抜け、より安定した走行につながります。次にアクセルワーク・ブレーキワークですが、これはどちらも細かく丁寧に行うことが肝心です。コーナーでアクセルを戻すとき、いきなりゼロにするのではなく、カーブの大小に合わせて少しだけ戻す。ブレーキもガツンとかけるのではなく、最初に少しかけたあとでジワーッと強めていく。できるだけ波がないように加速と減速を調整することで、バイクの性能をよりいっそう引き出すことができます。
最近のバイクは基本性能が上がり、乗りやすい、扱いやすい車種が多く発売されています。だからノーマル車であっても、ニーグリップとアクセル・ブレーキの加減だけでスムーズかつ安全に走れるんだ、ということは、私の後ろに乗ってもらったリターンライダーのみなさんには感じてもらえたと思います。これからお一人で走るときも、ぜひこの考えを念頭に置いて走ってみてください。
彩り湯かしき 花と華
湯西川沿いに立つ温泉宿。湯西川を見下ろす場所に露天風呂があり、また平家落人が好んで食べたという狩場料理を囲炉裏端で楽しむことができる。
http://www.yunishigawa.co.jp/
霧降高原道路の絶景ポイント、六方沢橋で記念撮影をした一行は、本日の宿を目指して一路北へ。大笹牧場から国道169号へ入り、下りのワインディングを満喫したあと、国道23号を東へ向かいます。蒼い水をたたえた川治ダムを左手に見たあとで国道121号に合流。今度は右手に五十里湖を見ながらさらに北上していきます。縦長の五十里湖から中央付近から西へと伸びる国道249号線。本日の宿泊先である湯西川温泉はその先にあります。道の駅・湯西川で最後の休憩を取った一行は、平家の軍勢が落ち延びたという山間の道を走り、全員無事に本日の宿である「彩り湯かしき 花と華」に到着しました。
アップダウンがあり、タイトなワインディングの続く霧降高原道路もたいへん素晴らしいのですが、周囲の景観を眺めつつ、のんびりと走りたいと考えるリターンライダーの方も多いのではないでしょうか。
そんな方々にお勧めするのが、五十里バイパス(国道121号線)から湯西川へと向かう国道249号線です。鬼怒川温泉や塩原温泉と比べれば、まだまだ「秘湯」というイメージも強い湯西川温泉ですので、五十里バイパスから西へと進路を向けた途端、行き交う交通量が激減します。現在はダム工事の最中ですのでときたま大型トラックが通りますが、それをのぞけばマイペースで走ることができるでしょう。右手に湯西川を見ながら、山間の静かな道をひた走るのは至福のひと時です。
それぞれの部屋に案内されたあとは夕食まで自由時間となりました。ツーリングの緊張をほぐしにお風呂をハシゴする人もいれば、早朝からの疲れを仮眠で癒す人、また平さんにサインをお願いする人と、それぞれ実に様々な過ごし方をしていました。
夕食は古式ゆかしい囲炉裏を前に、ズラリと並んだ平家狩場料理を堪能。おいしい料理、おいしいお酒はもちろんのこと、平さんを中心とした尽きることのないバイク談義も一同で楽しみました。
夕食が終わったあとも平さんの部屋にみんなが集まり、本日撮影したビデオを鑑賞しながら話に花を咲かせたのでした。
今回のツーリングで宿泊に利用した「彩り湯かしき 花と華」では、バイク用の駐車場が用意されていました。玄関口に近い場所なのでセキュリティも高く、また何より荷物の移動が楽チンな点が参加者の方々に好評でした。四輪は別の場所に駐車しているため、出入りも安全です。ツーリング客とバイクに対して、このように丁寧な応対をしていただけるホテルや旅館は、近年増加傾向にあります。
バイクだからと気後れすることなく、思う存分ツーリング先での宿泊を楽しめる環境が整いつつあるのです。
酔いました…。
ブレーキングの差が歴然だし、
立ち上がりも全然速いです。
緊張しちゃって。
わけわからないです。
凄いんだけど、走りは
とても滑らか。
いい体験させてもらいました。
路面が凄く近くて(笑)。
アクセルを開ける場所、
ブレーキをかける場所が
自分と全然違ってました。