平忠彦のタンデムツーリング・レッスン

第3回 タンデムならここをチェック

タンデムならここをチェック

ブレーキ、タイヤに、オイルもチェック。ツーリングでは当たり前、スタート前にだれでも実行していることでも、タンデムの時には少しポイントが変わってきます。オートバイだけでなくパッセンジャーの服装ももう一度見てあげましょう。楽しいツーリングのための必読4か条第3回。

オートバイをチェック

オートバイをチェック

  • タンデムの場合、ソロで乗るよりもハードなブレーキングを多用することになるのでより慎重なチェックが必要です。
  • 手の大きさは人によりさまざまです。ブレーキ・レバーの位置が自分に合っているかどうか、ダイアル位置を確認しておきましょう。
  • 高速走行中は周囲を頻繁に見る余裕があまりないため、ミラーで確認する頻度がぐっと上がります。
  • タンデムの場合はソロの場合に比べると車体の後が下がり、ミラーに映る範囲が微妙に変わるので、パッセンジャーが乗ってからミラーを調整するようにしましょう。

タイヤの空気圧のチェック

  • タイヤの空気圧は、ふだん見ない人も多いのですが、「タンデム走行は○○%増しに」など操作マニュアルに書いてある場合もあるので、一度はチェックしましょう。
  • チェーンカバーの後輪近くなどに、タイヤの空気圧をソロ、タンデムに分けて指示するステッカーが貼ってあったりするのでそれを参考にしてください。
  • ツーリング前日に、いつもメンテナンスをしてもらっているバイクショップやガソリンスタンドで調整をしておくと当日あわてなくてすみます。もちろん後輪だけでなく前輪も忘れずに。

服装などをチェック

服装などをチェック

  • ライダーの服装は、走行中の体温低下や防風、転倒時のプロテクション機能を考慮しています。パッセンジャーもヘルメットやグローブ、ブーツなど、オートバイ専用のウェアを着用すること。万一の時にはウェアのプロテクタが衝撃を和らげてくれます。

ヘルメット装着

  • 女性のパッセンジャーに。ヘルメットから前髪が出ていると、走行中ヘルメットの中で髪の毛が舞い踊り、目にささってきます。ヘルメットの中に押し込むか、ヘルメット装着前にインナーのキャップをかぶるなどすると、髪が乱れないので視界を妨げません。
  • ヘルメットのベルトの端が風にあおられて肌を打つことがあるので、ライダーはスタート前に点検してあげましょう。

雨具の準備

  • どんなに晴れていても最悪のことを考えて雨具を準備しておかないと、後で辛い思いをすることになります。なんと言っても防水性や発汗性が大切。登山用品のなかに使えるものがいろいろあります。丸めて小さくなるので便利。

ツーリングジャケットの下に着込んで体温調節をできるペラペラの薄いジャケットが一枚あると重宝します。

  • ツーリングジャケットの下に着込んで体温調節をできるペラペラの薄いジャケットが一枚あると重宝します。

荷物をどうするか

荷物をどうするか

  • 走行中、荷物が落ちそうな人も見かけます。安全のためには積み方も大切。最近はバッグ類も低価格でいろいろなタイプがあるので、これを利用するのも手でしょう。
  • パッセンジャーがリュックを背負うのはお勧めできません。一日のツーリングの後、肩や背中がバキバキに痛んで楽しさが吹き飛びます。
  • 1泊など、荷物の多いツーリングの時にはサイドバッグをつけるか、キャリアを装着することをお勧めします。

準備運動もふたりで

  • 出発前の準備運動は必要不可欠。パッセンジャーも一緒にした方がよいでしょう。
  • こわばった筋肉では俊敏な反応ができません。ツーリングの途中でもストレッチは有効です。
  • 1セット30秒くらいを2セットずつ行います。全部で5分もあれば十分。

準備運動の様子01

手首の筋肉を伸ばす運動。手首を直角に曲げ、もう片方の手で指を反らす。アクセル、ブレーキ、クラッチ操作でパンパンになった手首の筋肉を柔らかくします。

準備運動の様子02

肩を柔軟にします。伸ばした腕の肘をもう片方の腕でつかみ胸 に押しつけるようにして、あごを肩から前に出します。

準備運動の様子03

上腕部のストレッチ。腕を上げ外側のひじを引き寄せます。

準備運動の様子04

体の側面のストレッチ。足を前で交差させ、左足が前の場合は右へ傾けます。反対側と交互に傾けます。

準備運動の様子05

股関節と肩関節を伸ばすストレッチ。中腰で足を開き、両膝に手をついて肩を入れる感じで腰を伸ばします。伸ばす方向に首を向けるとやりやすいです。

オートバイは周囲への状況判断が大切

オートバイは周囲への状況判断が大切。とくに高速ではすばやい目の動きがものを言います。乗る前に目の玉をあちらこちら広範囲にきょろきょろさせて目の体操もしっかりとしておきましょう。

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