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  5. Uターン上達のコツ&安全安心のブレーキ能力向上方法

正しいライディングフォームと失敗しない取り回し&快適発進

前編 Uターン上達のコツ Uターン練習のポイント

Uターン上達のコツ 1. 練習方法を画像で確認

リアブレーキのみの低速直線走行

リアブレーキのみの低速直線走行

ノークラッチ、スロットル一定でリアブレーキをじんわり踏んで速度コントロール。ちょんちょんではなく、じんわりとブレーキペダルを踏むことがキモです。

半クラッチとリアブレーキ併用の直線低速走行

半クラッチとリアブレーキ併用の直線低速走行

クラッチレバーを離していくとバイクが動きだすところがポイント。ここでレバーを一旦止める(つながって止めるのでツナトメ)。厳密には半クラッチは3段階(半クラ3兄弟)があると認識してください。

(半クラ3兄弟については「2.とても大切な考え方と練習方法」でチェックしてください。)

ラフなクラッチレバー操作の悪い例

ラフなクラッチレバー操作の悪い例

レバーをラフに握ったり離したりすると駆動力が不安定で転倒しやすくなります。

車体垂直フルステア両足着きUターン

車体垂直フルステア両足着きUターン

乗車して両足先が余裕で届く場合、フルステア(ハンドルをいっぱいに切った状態)を維持しながら旋回

両足が届くならフルステアを維持しつつ、ゆっくり旋回します。フルステアが維持できない場合は、クラッチのつなぎ過ぎで速度が出過ぎている証拠です。目安は歩く速度以下を維持します。

目線は内側を向き、肩・ひじ・手に余計な力が入らずに、笑顔でゆっくりやります。クラッチ操作能力アップのためにフルステアの維持にできるだけこだわってください。ツーリングなどでのUターンでは地味でもこれが一番確実。車体が垂直だからエンストしても転倒リスクが非常に少ないのです。しかも、これがしっかりできると足を着かずに乗車して行うUターンでも転倒リスクが大幅に減るのです。

大きな弧を描きながら、できるだけ一定速で旋回

大きな弧を描きながら、できるだけ一定速で旋回

大きな弧を描きながら、できるだけ一定速度で旋回します。大きな弧を描く定常円旋回でスロットル、クラッチ、リアブレーキ、ステア操作など安定したフォーメーション状態を作ります。4気筒バイクなど低回転でエンジンがエンストしにくい場合はノークラッチでの旋回練習も取り入れて良いです。

中ぐらいのサイズの弧を描きながら、一定の低速で旋回

中ぐらいのサイズの弧を描きながら、一定の低速で旋回

定常円旋回を少し小さくします。でもスロットルは開け閉めせず、アイドリング回転よりもプラス1000回転前後を維持し、クラッチ位置も固定。速度調整はすべてリアブレーキ操作だけで行います。リアブレーキ操作はじんわりと緩やかに一定の踏力でペダルを踏むのがポイント。ちょんちょんという踏み方では転倒リスクが増えます。

大と中サイズの弧が安定して旋回できたらさらに小回り

大と中サイズの弧が安定して旋回できたらさらに小回り

さらにハイレベルを求める方は、フルステアでのUターンに挑戦しましょう。ポイントは決してスロットルを戻さないこと。一般的なバイクでアイドリング回転にプラス1000回転前後が目安です。速度が低くなるほどクラッチ操作・リアブレーキ操作はシビアになりますが、どんなに怖くてもクラッチを切り過ぎないことです。切っても、半クラ状態のままレバー先端で1mmまでです。転倒しそうになっても「クラッチは切らない」、「スロットルは戻さない」、「フロントブレーキをガツンと掛けない」、この3つが転倒リスクを大きく減らします。

すこしでも怖いと感じたら、直線走行でポイントを確認します

すこしでも怖いと感じたら、直線走行でポイントを確認します

典型的なUターン例

典型的なUターン例

Uターンが少しでも怖いと感じた時は決して無理しないことです。潔く降りて行うなど、足を着いてゆっくりと小さく回ることに専念した方が、結局大回りで四苦八苦するよりもスマートで安全かつ早かったりします。

写真のように乗ったままの状態でUターンする時はちゃんと左ギリギリに寄ってから始めます。前後方向を良く確認して下さい。Uターンは必ず見通しの良いところでやります。上り勾配でのUターンは基本的には避けるのが賢明です。もしも倒した時はダメージが大きく、しかもなかなか起こせないからです。転倒したら、慌てずに落ち着いて行います。慌てて腰を痛めることもあるからです。

Uターン上達のコツ 2.とても大切な考え方と練習方法

Uターン能力は一番大切なブレーキ能力の次に重要で、"日常ですぐに役立つ有用なUターンがスイスイできるようになりたい"そんな風に思っている方は実に多いです。

第1回で取り上げた「取り回し」。その中でエンジンの力を利用して、降りて行うUターンという項目があります。これがスイスイできないレベルなのに、乗ったまま足を着かないで行うUターンのトライには大きなリスクがあると判断してください。クラッチワークがまだまだ未熟な段階で、乗ったまま、わざわざ転倒の可能性を大きくする必要はないのです。

そこで俳句の5・7・5的に一句「Uターン できなきゃ 降りてやればいい」
次にもう一句「Uターン 降りてやるにも レベルあり」

Uターンの失敗で転倒する例はとても多いのですが、私だって失敗したことは1回や2回ではありません。最初から完璧で上手な人はいません。単純な転倒ならまだショックだけで済むのですが、骨折などのUターン中の大怪我の大半は「大丈夫!」とタカをくくったり、「もうちょっと!」と欲を出す時に起こりやすいのです。

ここではまったくできない人や、少し不安がある人が対象となります。ですが、ちょっと自信がある人にもきっと何か参考になることがあると思います。ここに書いてあることを何度もよく読んで、慎重にレッスンして頂きたいのです。

Uターンの心理的な注意ポイント:
必ず「上達を焦らず、すごく簡単に思える練習を正確に!何度も徹底的にやってください」。ちょっとできるようになると、すぐに小さく回ることに欲が出ますが大抵ここで失敗して、その後が続かなくなることが多いのです。

Uターンでの転倒は「スピードがそこそこ出ている状態から、少し小さく回り始めた時」に起きています。それもエンストかクラッチの切り過ぎが理由です。エンストはエンジン・ストップではなくエンジン・ストールの略ですが、小さく回る時はハンドルの舵角が付き、加えて速度が出て車体が深くバンクしていると、さらに前輪の走行抵抗が増えてエンストしやすい状況になるのです。だから小さく回る時はエンジンの力がもう少し必要になるわけです。

だからといってむやみにスロットルを煽って、クラッチレバーをラフに握ったり離したりするから、駆動力変化が大きくなって加速したり駆動力を失い、すでに傾斜しているバイクは、その瞬間にバランスを崩して倒れるのです。だからこそ、このような状況にならないために、まずは直線路での練習です。垂直状態できっちりと、クラッチミートの練習に専念するのです。スロットルを煽ってクラッチもラフに切ったりつないだりして、ブレーキ操作も適当、では決して上手くできないのです。

初心者は「クラッチ」と「スロットル」と「ブレーキ」の3つの作業が同時に、かつ正確にはできないのだから、まずは車体を垂直にして直線でエンストしても転倒しない安心の環境でクラッチミートのレベルアップに専念するべきなのです。安心=集中ができる状態が効率良いレベルアップとなるからです。

これができると、緊張せず、ふらつかない走行ができ、安定したUターンに欠かせない要件を満たすことができるのです。まず練習の一つ目はエンジンのアイドリング状態を維持することです。スロットルを開けたり締めたりすると馬力が増減します。それでもバイクはなんとか動きますが、これでは発進時に必要なクラッチ操作能力が習得できず、エンストする可能性が大きいのです。つまり、半端なクラッチ操作能力とスロットルを煽るだけでは、なんとなくバイクの勢いでツジツマを合わせてスタートしているだけとなります。これでは10年後もずっとその先も失敗する可能性が高いままなのです。ベテランやUターンがとりあえずできている人の多くは実のところ、これに近いもので、Uターンの失敗をする大半が、この操作の不正確性が原因なのです。

また、4気筒のバイクなど半クラッチを使わないでも小さくUターンできる車両もありますが、大型の2気筒や単気筒など、どんなバイクでも、どんな路面でも、となると半クラッチが必要になります。いつでも安定して半クラッチを使ってUターンができる次元を目指すのも、一つ上の滑らかで上質なライディングへの近道となります。また、オートマチック車でも、ここに取り上げている練習方法は必ず何か役に立つヒントがあると思ってください。ちなみに、オートマチック車でもUターンの転倒はあるのですから。

さて、整備された250cc以上のバイクならアイドリング状態で1速に入れてクラッチを徐々に放していくと、スロットルを開けなくても動き出します。もしもエンストするなら、その原因の多くはクラッチレバー操作がラフ(急なつなぎ方)だからです。
この改善のキモは半クラッチ操作を「半クラ3兄弟」という名称で覚えます。
堅い言い方をすると「半クラッチ3段階固定法」です。

チェックポイント 半クラッチ3段階固定法(名づけて「半クラ3兄弟」)

半クラ3兄弟の長男!

1)

車体を垂直にして足を出したままで行います。アイドリング回転で1速に入れ、クラッチを少しだけ離してバイクが動き出すところ、速度にすると2km/h、歩く速度の半分です。クラッチレバーを離したり切ったりしません、固定です。これが半クラ3兄弟の長男。距離は1mだけ。この速度を維持するために、必ず1m、レバー位置を固定します。決してクラッチレバーを離したり、握ったりせず、レバー位置を固定するのです。ともかく車体がふらつくのが怖い、エンストが怖いからこそ、最初から両足を出したままで良いのです。

だって、ゆっくりの速度ですから、フロントブレーキだけをじんわり掛けてやれば穏やかに停止できるのです。フロントブレーキレバーは決してガツンと握りません。ブレーキを掛ける時はレバーの遊びを取ってから握れば転倒を避けることができます。これを守ると益々安心です。この状態で落ち着いて停止できることが重要です。

発進時に必ず右足をステップに乗せて、という他の作業はやりません。右足をステップに乗せて発進するとエンスト時に右へ倒れるかも、という不安&緊張を起こし、正確なクラッチ操作に集中できない場合が多いからです。右足をステップの上に置いて発進するのは、クラッチミートの技術的余裕ができてからで良いのです。

半クラ3兄弟の次男!

2)

長男に出合ってから1m進んで、次は「もう1mmだけレバーを離してから固定するのです」。レバーの先端で1mmとわずかです。これが2段階目の次男登場です。要するにクラッチレバー操作はバイクが少し動く「つながり始め」の次に、「さらにクラッチレバーを1mm離して固定」するのです。決してここでクラッチレバーを離したり、切ったりしません。速度はここでやっと歩く速度となり、この速度で固定なのです。距離は2m。もちろんスロットルはアイドリング状態のまま、両足は出したままです。

半クラ3兄弟の三男!

3)

そして三男の登場です。ここでクラッチレバーをさらに1mmほど離して固定。そして3m走って完全にクラッチレバーを離します。そこで初めてスロットルを開けて加速するのです。クラッチレバーを離す前にスロットルは開けない練習です。

つまり、半クラ3兄弟のクラッチレバーの操作量は3回固定で合計3mmとなります。距離にして1m+2m+3mだからアイドリング+半クラで6m。意外に長いですね。これだけ分解して完全にクラッチを使い分けられると、いきなりどんなバイクでもフルステア(ハンドルを左あるいは右いっぱいに切った状態)でアイドリング回転のままのUターンができるポイントを理解した人になるのです。「速い」だけよりも、「安全で上手い」走りに欠かせないポイントがここにあります。

この3段階で半クラッチ操作が完結すると覚えます。
「なんとなく半クラ」ではミスを続けるだけ。明確に半クラッチ位置を3つに分解して覚えるのです。特に発進時はそのように考えて車体を垂直(つまり直進で)にして1段階目でつなげて止める、2段階目でつなげて止める、3段階目でつなげて止める、この要領で操作するのです。地味ですがこれが上手くできる人は、様々な走行シーンで安全かつスムーズに走行できるのです。

例えば、ツーリングで道を間違えた時のUターンはもちろん、かなりコンパクトなUターン、上り勾配の狭い道でのUターン、そしていきなり他人のバイクでも、いくつになってもスイスイとターンできて気持ちよく走れる能力へとつながるのです。だから、ここでじっくりと直線路で基本の「き」となる練習をして欲しいのです。

半クラ3兄弟を習得してから、次のステップへ

4)

スロットル操作量(アクセルを開ける量)を必要に応じて増やします。スロットルを開けたり閉めたりしません。スロットルはわずかに開けたまま(アイドリング回転からプラス1000回転前後で一定)として、速度調節はリアブレーキ操作で行います。半クラ一定でもスロットル操作でパワーが増減すると車体がふらつきやすくなることと、スロットルを戻した時に失速して内側にバイクが倒れそうになった時にスロットルを開けても、すでに「時遅し」となります。倒れそうになってからスロットルを開けてもパワーが盛り上がるのに時間がかかってしまうためです。だからスロットルは戻さず、アイドリング回転よりもわずかに高めの回転維持でスロットルオン(スロットルを開けること)のままリアブレーキでUターン中の速度を調整するのです。

クラッチ位置とスロットルの一定状態でリアブレーキ操作。これを直線でできるだけゆっくり、バランス補正しながら走ります。このバランス補正状態で失敗しても車体は垂直ですから、エンストしてもバイクは倒れないのです。直線でこの練習を徹底してください。この状態での練習を抜きに、いきなり小さく回るUターンの練習をやるのは、無謀とも言えます。

じっくり正確な操作で徐々に円を小さくしていく

5)

次は真円(定常円旋回)で、やや速度高め(20km/h以下一定)から3段階で速度ダウンしつつ半径を小さくしていきます。

直線でクラッチ&スロットル&リアブレーキのフォーメーションをしっかり覚えたら、できるだけ大きな弧を描きます。真円を大きく描くようにやや早めの速度で走ります。その状態で上体のリラックスを確認しつつ、ゆっくり息を吐きながら内側を見るように旋回します。内側に目線が送れない時はまだその回転半径では無理がある証拠です。
その状態で余裕が生まれたら、回転半径を少し小さくしながら、速度も少しだけ落として旋回をします。さらに余裕があれば、もっとスピードを落として舵角を付けて(ハンドルを切って)旋回します。決してこの状態でクラッチは完全には切りません。スロットルはオンのまま。速度はリアブレーキで微調整します。ブレーキペダルはちょんちょんと踏むのではなく、軽く一定の踏力がキモです。

まとめ

こうした手順で安定した定常円旋回を繰り返すと、Uターンに必要な「クラッチ」&「スロットル」&「ブレーキ」の連係プレーの本質が見えてくるのです。ポイントは「むやみにクラッチを動かさない」「スロットルはむやみに煽らない」「ブレーキをむやみに強く掛けない」Uターン中のフロントブレーキは初歩の段階では使わず、リアブレーキが主体となります。ともあれ、できるだけクラッチとスロットルの操作位置を変えないことがキモなのです。まずは左右得意な方の回転から始めて早めに自信をつけることも大切です。

例えば、4気筒のバイクでは、エンストしにくく、半クラッチ操作など覚えなくてもノークラッチで軽々とUターンができてしまいます。でも、それではいつまでもデリケートなクラッチ操作を覚えられないのです。小さな路地をスムーズに曲がる時、渋滞路でのバランス走行や小さなUターンを歩くよりも低い速度でしたい時などに、この繊細な操作能力習得が活きてくるのです。

また、Uターンをするのに必ずしも半クラッチではなく、ノークラッチによる練習を優先することも機種によってできます。あるいはターン直前で完全にクラッチを切ったまま勢いでUターンする方法もあります。ただし、速度が出ている状態ではタイヤのグリップ(摩擦力)が良い路面でのUターンが大前提です。どれも余裕でできるのが理想ですが、好みの方法から自信をつけて苦手な方法を後で徐々に克服する方法でも良いのです。

相当に上手くなるとフルステア・フルバンクでのUターンに挑戦したくなる方がいるかもしれません。しかし、フルステア維持・ほぼ垂直での極低速(歩くよりも遅い)のUターンができるようになってからでも、その挑戦は遅くないでしょう。

ツーリング先でUターンする時、少しでも不安を感じたら乗ったまま歩く速度でUターンするか、降りてUターンすることです。ツーリングでは疲れを自覚せず、周囲のクルマや仲間がスイスイとUターンして、自分もと思ってつられてやって転倒する例が多いのです。また、わずかに斜面だったり、砂があったり、荷物の重さなど普段の練習とは環境が違うことを自覚してください。第1回で取り上げた「人字バランスのままでの降車Uターン その1(前進左回り)」「人字バランスのままでの降車Uターン その2」を、もう一度おさらいしてください。転倒してがっかりするぐらいなら、このような確実な方法を潔く選んで、落ち着いてゆっくりやるのも大切なテクニックなのです。

安全安心のブレーキ能力向上方法

安全安心のブレーキ能力向上方法 1. 練習方法を画像で確認

ブレーキ操作の良い例

ブレーキ操作の良い例

下を見ない・下半身ホールド(ニーグリップ)&背筋活用で上体を安定させます。

上体脱力と息を吐きながら、あるいは笑顔

上体脱力と息を吐きながら、あるいは笑顔

脱緊張での練習こそ大切です。

前後ブレーキは同時入力が基本

前後ブレーキは同時入力が基本

一般的にリアが強くて、すぐロック状態になりやすいので注意。ペダルは軽く踏むイメージです。

ブレーキ操作の悪い例

ブレーキ操作の悪い例

両腕を伸ばし、フルブレーキ時に肩に力が入り、視線が真下になった悪い例です。

ブレーキは10km/hから10km/h単位でアップ。怖くなったら速度ダウンして再トライしてください。
正確な動作を何度も再現できることが大切です。やさしいブレーキ操作で緊張しなくなったら、徐々にブレーキレバーを握る強さを段階的にアップします。
速度の数値を必ず確認しながら、10km/hから10km/h単位でアップして練習を行います。

ブレーキレバーの端の動きをチェック。レバーを握ってレバー操作の遊びから確認

ブレーキレバーの端の動きをチェック。レバーを握ってレバー操作の遊びから確認

大きな弧を描きながら、できるだけ車体を傾斜させず旋回。大きな弧を描く定常円旋回でスロットル、クラッチ、リアブレーキ、ステアなど安定したフォーメーション状態を作ります。

0遊びを取る・遊びをゼロにする:0 1レバーが重くなったところから1mm:1の制動練習 2レバーが重くなったところから2mm:1-2の制動練習 3レバーが重くなったところから3mm:1–2–3の制動練習 Fレバーが重くなったところからFree:1–2–3-そしてFreeの練習

「 0-1-2-3-F 」という流れでブレーキ練習をすれば、安全に効力アップできるようになります。
リアブレーキも同じような練習方法を単独で行います。
前輪も後輪ブレーキも時速10km/hから同じ操作量で練習をする。

別メニュー 基礎の徹底確認 メリット5(1)車体垂直、(2)アイドル発進、(3)ピッチング、(4)平常心(呼吸)、(5)視野&視線
メリット5がUターンやブレーキの基礎練習につながります。

両足を出したまま車体垂直でアイドル発進。エンストしても転倒しません。

両足を出したまま車体垂直でアイドル発進。エンストしても転倒しません。

ステアリングを抑えない方がアイドリング発進時からバランスが取りやすいです。

ステアリングを抑えない方がアイドリング発進時からバランスが取りやすいです。

車体垂直確認後にアイドル発進。

車体垂直確認後にアイドル発進。発進後はクラッチを完全に離して加速した後、ブレーキレバーを握って車体のピッチングモーションを認識しつつノーズダイブしながら減速停止します。
クラッチは停止前から早めに握っても大丈夫です。フロントブレーキ入力に集中するためです。この時の視野は、水平バランスを確保しつつ、ゆっくりと息を吐きながら平常心であるかをチェックします。

(1)車体垂直・両足出し(2)アイドル発進・(3)加減速停止による車体ピッチング・(4)平常心(呼吸)・(5)視野&視線(水平バランス)、以上がメリット5の解説です。
車体垂直はもっとも発進加減速停止でもっとも安全かつ高効率な車体状態なのです。

(1)車体が垂直の状態で両足出しのまま(2)アイドル発進すればエンストしても転倒しません。
しかもアイドル発進であればどんな路面でも発進が可能です。加減速時の車体の(3)ピッチングモーションを実感します。
常にゆっくりと息を吐いて呼吸を整えることで、(4)平常心を確保することができます。(5)アゴを引き過ぎずに前を見て広い視野による水平バランスを確保して目標物を見ます。
以上5つは、いつでもオンロードだけではなくオフロードでも、基本練習やテクニックレベルアップの最重要基礎項目であり、スランプに陥った時の解決の糸口にもなります。

ピッチングとノーズダイブ
ピッチングは車体が前後方向に揺れること。前が沈んだり、後ろが沈んだりの意味です。加速や減速をするとバイクは多かれ少なかれ、ピッチングを起こします。強い加減速ほどピッチングが大きくなります。ノーズダイブは前が沈むことを言います。

安全安心のブレーキ能力向上方法 2.ブレーキ能力向上のための練習方法

ブレーキ練習は危険が伴うことなので安全な場所でやりましょう。そして最大のポイントは速度を出さずに低い速度を徹底して何度もトライすることに尽きます。例えば、速度10km/hできっちりできないのに、すぐに40km/hや50km/hからトライする人がいますが、ハラハラドキドキの状態で何度やっても練習効果が少ないどころか、ミスによる転倒事故でトラウマになり、かえって逆効果になります。むしろ地味でも徹底的に10km/hを何度もやります。これを簡単と思うのは早計なのです。

実は10km/hのブレーキでも何通りも方法があるのです。「後輪ブレーキだけを使って完全停止してから足を着く」、「前後ブレーキをかなり強く使って完全停止してから足を着く」、「フロントブレーキだけを使って後輪を軽く浮かせるぐらいに、さらにフロントを強く使って、その時の指は1本、2本、3本、4本、あるいはスタンディングで」などなど10km/hでも実にたくさんの練習方法があるのです。

一つだけの方法でできるぐらいで「できると思い込む」のが危険なのです。ハラハラドキドキしない状態で、できれば笑顔のままきっちりどれでも「大丈夫」であれば、次に20km/hで同じメニューを繰り返すのです。

特に、フロントブレーキは車体のノーズダイブが大きくなって姿勢変化が大きくなりますが、制動力が強いのです。車体が垂直ではない時にラフな操作をすると転倒リスクが大きくなります。逆にリアブレーキはリアサスが沈みますが、制動効力そのものは小さいし、一般的にブレーキペダルを強く踏みすぎる傾向があり、ブレーキロックが起きやすくなります。反対に前輪ブレーキはタイヤのスリップが始まると、一気にバランスを崩しやすいのですが、後輪ブレーキでタイヤがロックしても車体が垂直、あるいはほぼ垂直であればいきなりスリップダウンしないものです。

ブレーキ練習は必ず直線練習を最優先します。ドキドキしない程度の優しいブレーキ入力にこだわり、10km/h単位で徐々にブレーキ効力を高めていきます。前後別々に練習し、最終的には前後同時ブレーキとします。練習では必ず視線を前へ。下半身をホールド(ニーグリップ)して背筋を使い上体が前へ持っていかれないようにします。ブレーキ入力時も息を吐きながらの練習がベストです。上半身の過度な緊張をほぐしながらの練習こそ効果的なのです。

ABS装備のバイクでは、ABSがいつでも使えるように練習しておきたいものです。ABSが使えないようではリスクが減らせないからです。しかし、これが怖いならABSに捉われず10km/hからの基礎練習を積み上げていきましょう。少なくとも20km/hから前後輪ともABSが使えることをまずは目指しましょう。リアブレーキのABS作動は比較的実現しやすいのでリアからトライします。

余裕ができたらリアを強く掛けてからフロントブレーキをガツンとかける練習をします。ABSがある場合は指4本ぐらいでガツンと思い切りレバーを握らないと作動領域に入らないことが多いです。パニック時にまったく握れないようでは、ABSがあってもメリットが活かせないわけです。また、ABSがあるからといって調子に乗って速度を上げないことです。厳密に言えばABSは制動距離を短縮する装置ではなく、スリップ事故を未然に防ぐための補助技術でしかないのです。

ブレーキロックについては様々な見解がありますが、ブレーキロックが自在にできる人は、ロックの解除も可能になります。安全な場所でブレーキロックの練習をしてロック状態に慣れると、ロックに至らない操作やロック時の解除ができるようになります。ロックの経験がなく、ロックがすごく怖くてできない人は、万が一の時にロックさせやすいし、平常心を失ってロックの解除ができずに転倒するケースが多いのです。

パニック時には、誰でもブレーキロックを起こしやすいものです。パニックになりにくい平常心を鍛えるために、安全な場所で安全な方法によってブレーキロックを練習することも有効です。誤解がないようにお伝えしたいのは「リアブレーキロックが効く、と言っているのではなく、低い速度ぐらいならいつでもリアブレーキロックができるぐらいの、技術的、精神的余裕が欠かせない」ということです。どんなに上手になっても、ブレーキだけは定期的にブレーキの講習を受けることをお奨めします。上手になったら、ただ「できる」のではなく、肩、ひじ、手、背筋などの筋力・骨格・視線・呼吸などの管理をしながら「様々な次元に配慮した質の高い練習」を重ねてください。

スリップダウン
前あるいは後ろのタイヤが滑って転ぶことです。

第2回「 Uターン上達のコツ&安全安心のブレーキ能力向上方法」でご質問・ご相談はございませんか?
柏さんのアドバイス
S・A様からの質問

危険を察知する注意力は年齢とともに衰えると思いますが、気をつけることはありますか

逆です。危険を察知する能力はむしろ走る距離に比例してアップします。
経験値が多いほど「読み」が鋭くなるからです。
ただし、若い時から「危険の正体」を見抜く習慣・意識化ができてていること、スキルアップへの努力がないと、やはり注意力は加齢とともに低下すると考えて良いでしょう。
いくつになっても基礎練習は定期的にやるべきです。

O・M様からの質問

フロントブレーキとリアブレーキのバランス、ブレーキのかけ方はどのようにするのがベストなのですか

フロントは効力は高いが姿勢が安定しにくい。スリップするとバランス補正がほとんどできません。
リヤは制動力がフロントほど大きくないですが、制動時の車体が安定し、スリップしてもすぐには転ばないことが多いです。
なので両方のブレーキを同時に早めに掛けることが基本。どんなレベルになってもこの基本が欠かせません。

I・M様からの質問

どうしても乗りたくて、両足が付かない大型バイクに乗っています。
自分が怪我をしてしまうことだけではなく、バイクを倒したくないので、なかなか怖くて練習にならないのですが、良い練習方法はどうしたらよいのですか

どんなバイクでも真直ぐの発進と減速停止を徹底的にやることです。
どんな場所でも走り出しと停止で、ゆっくりのままでふらつかないこと、呼吸ができ、上体のすべてが脱力できること。これができないのに、カーブで速さとか、バンク角などを求めると、リスクが上がるだけになります。
直線での練習を十分にやらないでカーブだけ上手くなるとことはあり得ないと判断し、直線練習をさまざまな形でしつこくやって下さい。速く走れるようになっても大半は単なる慣れです。安全かつ上手くなることと混同しないように。
大きなバイクでもゆっくり正確な操作が、いつでもどこでもできることを目標にして下さい。もしも駐車スペース的な余裕や経済的事情が許せば、250cc以下のバイクを別に手に入れて練習用に使うと言うのも合理的かもしれません。

K・T様からの質問

どのぐらいのスピードでブレーキをかけた時に、どのぐらいの距離で停止出来るのが理想なのですか

40km/hからの制動距離が、たとえば私なら10mとして、では15mの人が危険なのか、というと一概には言えないのです。飛ばせる人ほど速いペースで走ってしまうのが世の常で、リスクそのものは概して減らないものなのです。
また、制動距離をいちいち計算して走ることはできませんし、制動に掛かる距離の数字を並べてもあまり意味がないと思って下さい。
乗り手の技術がどんなに高くても結局は、早めにブレーキを掛ける安全には及ばないのです。安全の第一義は早めのブレーキ準備。そして穏やかなブレーキ開始がキモです。そうすれば息をゆっくりと吐き、ドキドキしない状態で確実なブレーキ操作ができるし、なかなかパニックにならないのです。

K・A様からの質問

ABS付、ABS無しのブレーキの違い、それぞれの練習方法を教えてください。
バイクのABSは、自動車のABSとは、同じABSでも違うそうなのですが、何が違うのですか

ABS付もABS無しも、前後別々にトライして、ドキドキせず余裕でやれることが大切です。
目標制動位置を決めて、ブレーキ開始速度を10km/h単位で上げていきます。
次に前後ブレーキを同時に使って同じ要領でトライ。
ABS付ならいつでもABSが使えるように練習しましょう。低い速度からやるのがポイントです。クルマのABSも基本は同じですが、クルマは思い切りブレーキペダルを踏んでも転倒しないのでトライしやすいのですが、バイクのABSの場合は直線(車体垂直)が基本で、フル制動中に上体が前へ行かないように下半身のホールドが不可欠となります。ABS作動中に前後ともブレーキを緩めずに完全停止できるぐらいの余裕が欲しいですね。
ABS付もABS無しもやはり低い速度からの正しい練習方法で、しっかりと積み上げていくしかありません。

F・H様からの質問

今回の柏レッスンでは、アドバイスがありませんでしたが、エンジンブレーキの使い方、併用の仕方を教えてください

一般道での信号停止時にも、いちいちエンジンブレーキを使う人がいますが、それは不要です。
ワインディングなど、カーブに入る時や下り坂で必要以上に速度が出そうな時に1段、2段あるいは3段ほど低いギヤに入れる訳です。こうすることで前後ブレーキだけに頼らずに、狙った速度でカーブが曲がれるのです。
使い方の練習は、変速時に車体がギクシャクしないことを狙って、最小限のクラッチワークとシフト準備をすることです。シフトワークで問題の大半は、クラッチレバーの操作量が多過ぎることが原因です。チェンジペダルの遊びをとっていないことも関連してギクシャクが減らせないのです。
上手くなると、まったくショックがなくF1レース並みの素早いシフトダウンも可能になります。

O・Y様からの質問

2人乗りの時のブレーキングは、いつもよりも早めにゆっくりするようにしています。
気をつけるべきことはありますか

後ろの人(パッセンジャー)が前後に揺られないように、穏やかにブレーキを掛けるだけですが、ヘルメット同士がぶつかる時はブレーキがラフな証拠。ブレーキレバーもブレーキペダルも「遊び」を早めにとってから穏やかにブレーキを掛けることが上達のキモです。

A・S様からの質問

Uターンの時に、クセになっているようで、どうしてもクラッチを切ってしまいます。どうしたら直りますか

Uターンでクラッチ操作は3つあります。
「まったくクラッチを切らないでのUターン」「完全にクラッチを切ってのUターン」そして「半クラでのUターン」です。自信のある方法を選択することです。
どれも自信がないのなら降りてやる。これが基本。降りてやる時にスムーズにできない、ギクシャクする場合は、そもそも足を着かずに乗ってやるUターンの次元に至っていないと考えても良いです。
両足先が届くならハンドルをいっぱいに切ったまま、両足を着きながら歩く速度以下でUターン。これも怪しいようなら、これもやはり乗ったままでのUターンは危険性が高いと判断します。
思わずクラッチを大きく切る場合は大体、アクセルも戻すし、フロントブレーキまで掛けてしまいやすいもの。直線での基本練習がまだ不足している証拠です。その練習方法もすでに本編で触れています。

S・Y様からの質問

坂道でのUターンで、乗ったままでは怖いので、降りて押しながらUターンしたら、バイクを倒してしまいました。Uターン嫌い、出来ない。どうしたら「普通」になれますか

坂道でUターンができなければ、坂のないところまで行く。これも正しい方法です。坂道でも自在にできるまで練習する。これも正しいです。
本当にバイクが好きなら、冷静に判断してバイクをUターンで転倒させないことにこだわるべきです。
転ぶ回数や怪我の数で上手くなると言う根性論なんて不毛。ともかく正しい練習方法によって平坦路で徹底的にやる。その練習方法も本編で解説しています。よく読んで実践。それしかありません。頭でわかって上手くできたら良いのですが、現実は難しい。その難しさこそバイクの面白さでもあるのですから。

K・R様からの質問

右足を路面に着けてUターンしている人がいますが、リアブレーキが使えないし、バイクが倒れてしまったら、足が危険だと思いますが、この方法もアリなのですか

歩く速度以下で、かつ車体が垂直で、エンジン回転がアイドリング状態であれば、エンストしてもバイクは倒れません。
それでも倒してしまったと言う場合、大半は歩く速度以上で車体が傾斜しているはずです。
コンパクトな旋回でしかもバイクを倒さない方法は、ハンドルをいっぱいに切った状態を維持してゆっくり回ることです。もしも貴方が両足をステップに載せたまま完璧なUターンができるなら、足を載せてやればいいのです。
Uターンが少しでも不安なら、両足ベタベタでも降りてやってもいい。
確実な方法を選択する判断力こそが大切なのです。
なんとなく足を載せて、他の人がやったから自分も普通にサラッとUターンして、結局転んじゃった、という方がはるかに危険です。それで骨折した人を、私が目撃した中で何人もいます。
ちなみに、両足をベタベタ着いて歩く速度以下でUターンした人で骨折した人は過去にいません。どちらが危険でしょうか。

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